2011年5月10日火曜日

私のお気に入りのホテル1

そこにいる人間が負けてしまいそうな天井の高い最新式の豪華ホテルよりも、
私は、クラッシックホテルが好きだ。




そこで過ごした人々の何かしらの気配が、 歴史の重みとともに伝わってくるからだ。
たとえば軽井沢の『万平ホテル』は、そういう私の想いに答えてくれる。

和と洋が調和しているアルプス館の客室。
アップルパイがおいしいカフェテリア。
重厚なステンドグラスのメインダイニング。

そうだ、バーもとりわけいい。
そこに集ったであろう人々の誇り高き時が刻まれている。
私にとって、何度でも泊まりたいというホテルとは、そういうものなのだ。


あっ、もうこれ以上褒めるのはやめておこう。
予約がとれにくくなると困る。

旧軽井沢の万平ホテル周辺は、ときおり霧が立ちこめて
湿気が多い。


必ずしも住みやすいといえないかもしれない。
だけど、それこそが私にとっての軽井沢なのだ。


ホテルで自転車を借りて 旧軽井沢を巡る。

遠くから聞こえる鳥たちのさえずり。
それぞれに趣のある古い別荘。


白樺の木立。
苔むした大地。
清々しさを含んだ空気。
そのどれもが、私に心地よさを与えてくれる。


あっ、また次の夏もここに来ようと思ってしまうのだ。